真宗大谷派の儀式 お内仏を処分する

困った、それらしい本を10冊程度並べても次第が出ていない。数冊の本に、「古い仏壇はお寺の方(住職)に永代経をあげてもらい、処分するとよい」と、書かれている。おわたまし、ご移徙(ごいし)、「遷仏(遷座)法要」ならわかるし、したこともある。ご移徙とはなにか、資料もたくさんあるので、ここには書かない。処分の為の儀式となると初めてだ。ようやく「閉扉法要」という言葉にたどりつく。でも次第がわからない、しょうがないから、ご移徙の勤行をしようと思う。和讃はねんごろに弥陀成仏のこのかたは次第六首にする。
≪ご本尊だけを新しくお受けしたとき≫
伽陀 先請弥陀
御経 阿弥陀経・短念仏留
正信偈 草四句目下(または願生偈)
念仏和讃 三首引三淘
和讃 初重 弥陀成仏のこのかたは、二重 自利利他円満して、三重 十方微塵世界の
回向 願以此功徳
≪ご仏壇のみを新調したとき≫勤行は上記のとおり、
和讃 七宝講堂道場樹 次第三首
≪ご本尊・ご仏壇同時のご移徙(ごいし)の場合≫
和讃 初重 弥陀成仏のこのかたは 二重三重は和讃中より適宜えらぶ(参考:「お内仏のお給仕と心得」東本願寺発行)
私の地区は田舎だけど過疎にはなっていなくて、ほそぼそと家が続いている。もう誰も住んでいないのはその家だけだ。亡くなってもう何年経つだろう。お参りに行くとおばあちゃんがその仏壇がいかに素晴らしいものかよくよく話していた。三方開きの200代のお内仏。
ネット上で閉扉法要は必須ではないということに出会った。浄土真宗では「お霊抜き」や「お精抜き」の考え方が無いからだと思う。明日はそんなことを一言二言話すつもりだけど、聞いてくれるだろうか。
ご移徙は「お迎えする」、遷仏(遷座)法要なら「動かせてください」、だけどあそこの仏様は行くあてがない。「閉扉法要」について、浄土真宗やっとかめ通信(東海教区仏教青年連盟)HPに次のように書かれていた。

閉扉法要(仏壇廃棄の前の法要)を勤める時は胸が傷みます。保存できる場所さえあれば引き取りたいくらいです。