歎異抄原文

歎異抄第四条

四 慈悲に聖道・浄土のかわりめあり。聖道の慈悲というは、ものをあわれみ、かなしみ、はぐくむなり。しかれども、おもうがごとくたすけとぐること、きわめてありがたし。浄土の慈悲というは、念仏して、いそぎ仏になりて、大慈大悲心をもって、おもうがごと…

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竊かに愚案を回らして粗古今を勘うるに、先師の口伝之真信に異なることを歎き、後学相続之疑惑あることを思うに、幸いに有縁知識者依らずは、いかでか易行一門にいることを得んや。全以自見之覚悟をもって、他力之宗旨を乱すことなかれ。よって、故親鸞聖人…

第八条

八 念仏は行者のために、非行非善なり。わがはからいにて行ずるにあらざれば、非行という。わがはからいにてつくる善にもあらざれば、非善という。ひとえに他力にして、自力をはなれたるゆえに、行者のためには非行非善なりと云々 一言で、「正しく」いうと…

第十条(後半第十一条)

そもそもかの御在生のむかし、おなじこころざしにして、あゆみを遼遠の洛陽にはげまし、信をひとつにして心を当来の報土にかけしともがらは、同時に御意趣をうけたまわりしかども、そのひとびとにともないて念仏もうさるる老若、そのかずしらずおわしますな…