復活三部作3 人間の姿をつぶさに覚えた

源信僧都の「往生要集」という書は地獄の様子が克明に描かれていることで知られる。親鸞聖人はこの源信僧都を、自分の所まで念仏の教えを届けてくれた7人の祖師の一人としていただいている。「横川法語」という源信僧都が書かれたものが(浄土真宗の)真宗聖典に載っているので、その言葉を勉強したことがあったが、源信僧都という方のことは、学ぶ機会があまりなかった。
源信僧都は頭が良いので有名でその頭の良さといったら「一切経」をすべて覚えていたという。それで「往生要集」は「小一切経」といわれるそうです。それはこうした邪見憍慢と言いあてられる人間の姿をつぶさに覚えたということだと思います。そして、源信僧都は「私」がとれないことを苦しまれたということです。