お荘厳(仏具の飾り)ストレス

夫を亡くした従妹から電話があった。お内仏を新調したのだが、ついてきた仏具をどこに置けばいいのか、全部はわからないのだという。
「まず、お釈迦さんの前に榊を入れるものがあってご飯を乗せるところがある。」
「…いやそれは、阿弥陀さん。榊は本来神事に使うものなんだよ、しきみか青葉をさすんだよ。」
「だって仏壇屋さんがそう言ったよ。」
「そうだね、しきみは売っていないからね、青葉をさせばいいんだよ。榊でもいいけれど。」
「それから、右側に鶴と亀のやつと、真中にトラのようなものが乗っているもの、左に花をいれるかびんを置いたよ。」
「それと土香炉といって、水色と緑を混ぜたような色の物を真中に置くよ、そこで線香をたいたりするんだよ。トラの乗っている金香炉も炭や線香を入れて焼香するために使うんだよ。」
「ええ!ほんとだ、灰みたいの入ってる。いやだ、トラの乗っているやつ、使いたくない。」
「…、使いたいとか使いたくないとか選べる話じゃないよ、儀式の道具なんだから。」
なんで金香炉(トラの乗っているやつ)(というか獅子なんだけど。)使いたくないんだろう。金色でピカピカしてきれいだから?若い人の考えることには驚かされることが多い。でももしかしたら、私にとって当たり前の荘厳のための仏具の使用について、彼女のように「使いたくない…」と思っていた方もおられたのかもしれない。そんな時に、不自由さというかストレスを感じるのかな。またさじを投げたい気分。
まあ、使いたくないと考えるほど大切にしているなら、自分で用意してもらってよかったなと思う。R君が亡くなった時は従姉である私が準備しようと思っていたのだったが、やっぱりこれでよかったね、とR君に言いたい。今週末四十九日法要がある。

追記:らくりん先生から、お荘厳(お内仏のお飾り)のイラストを教えていただきました!!ありがとうございます(涙)
http://web2.incl.ne.jp/fujiba/rak.htm
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