中啓忘れる

10月5・6・7日と自坊の永代祠堂経を勤めた時に使った中啓をバックに入れ忘れた。報恩講参りに行った先のご住職に借りることにする。衣と同じく、中啓(扇子のようなもの)や半装束念珠(数珠)は必需品で、形が壊れないように箱に入れて持っているが、借りた中啓は私の箱には収まらないものだった。なんだか緊張。「それは立派なものだよ」と式司の方にからかわれる。唯一お付き合いのあるお西のお寺の報恩講で、お西はお東と違って、座に着くときに中啓を投げて音を立てることをしないのをふと思い出す。いつもそっと使われている中啓、取り扱いに注意(汗)・・・。出仕後、「中啓壊さなかった?」と式司。「私もそればっかり心配で(笑)」と住職。「もー嘘ばっかり!」と私(汗)。とにかく速やかにお返しする。ありがとうございました。

次の日の9日にお参りに行くお寺では決して忘れることのないよう。そういえばそのお寺に数年前半装束念珠ではないものを持っていってお借りしたことがあったなぁ。「その念珠は違うよ」とおっしゃる時もいわれたほうが傷つかない言い方をされるご住職さん、とても素敵。また、ずいぶん前に「○○寺さんあんたの念珠はパーマがかかっとる、シャンプーしてこんなふうにノリづけしてあげるといいよ」と教えてくださったご住職がいた。「なんか汚いね(笑)」とストレートに教えてくれる方も。
中啓や半装束念珠が無かったり、曲がっていたり汚れていたりすると意外に目立つ。