あーちゃんがんばる

母は「おばあちゃん」と呼ばれるのを嫌がり、「あーちゃん」或いは「ああちゃん」と呼ばれ(せ)ている。
あーちゃんはがんばる。じいちゃんが入院してから毎日顔を出している。これまでじいちゃんがいっていた、村の月参りに行っている。毎日(練習を兼ねて)夕事勤行を勤めてる。ワラビなどの山菜採りに山を練り歩く。畑の子ども達(野菜)のお世話、ばあちゃん担当していた犬のエサやり、そしていがみ虫のおばあちゃん(寝たきり)の介護。おまけに保育園のアルバイトもたまに頼まれる。イベントだらけの老人会、村の会合、村の井堀(いぼり)に、回覧板…
ということで炊事掃除は苦手だからあまりしませんがあたくそはいわないで、フォローしつつ、陰ながら応援しています。


月参りは「私は行きたくない!お経なんてあげれない!」とギリギリまで踏んばってましたが、なんとか吹っ切れたようです。はじめは下手で当たり前と、ご門徒が見守ってくださる。月参りはお経をあげにいくのではないと思うから、外面のいいお母さんの方が私よりずっと有意義な時間が過ごせるはず。読経は本人が思っている以上に上手いです。さすが「門前の小僧」。欲をいうと和讃がたどたどしく、回向はやはり難しい。
お寺に生まれ育つことはいろんな辛いこともあるけれど、待っておられる方を感じて、まあそこで、ぼちぼちがんばる春です。