いのちはいのちをいけにえとしてひかりかがやく

『クレーの絵本』(講談社)を持っている。パウル・クレー(Paul Klee)の絵に谷川俊太郎の詩が添えられている。この絵本の表紙が「黄金の魚」。

クレーの絵本

クレーの絵本

黄金の魚 Der Goldefisch1925


おおきなさかなはおおきなくちで
ちゅうくらいのさかなをたべ
ちゅうくらいのさかなは
ちいさなさかなをたべ
ちいさなさかなは
もっとちいさな
さかなをたべ
いのちはいのちをいけにえとして
ひかりかがやく
しあわせはふしあわせをやしないとして
はなひらく
どんなよろこびのふかいうみにも
ひとつぶのなみだが
とけていないということはない

評論を見つけた。
http://www.geocities.jp/npowaro/raku-38.htm


今日は時折雪がちらついた。外は明るくて、雪は手の上に溶けた。涙のように。
やがて来る春を感じる。静かに。