お母さんひさびさ尊敬

しんべのかあちゃんが入院した。なかおの葬式の時、中陰などの会場が金沢で、かあちゃんが入院している病院の近くだったから(私の送迎も兼ねて)母がお見舞いに行った。

先日、しんべのとうちゃんが、自分で作ったまあそい立派な柿と、色とりどりのぶどうを持ってきてくれた。しんべのとうちゃんがこんなふうに持ってくるのを今までみたことがない。柿はプロの農家の作のようだった。

「あらぁ、どんないね、果物この前買ったばっかりやしいっぱいあるわいね、かあちゃんに持って行ってやらんしね!」と母は言った。私はにっこり笑って「ありがとうございます。大好物です。ごちそうになります。」と言った。とうちゃんは車に乗ろうとした私に「どこかいくがか?」と聞いたから「うん、今からねね迎えにいくよ、」と応えた。とうちゃんが田んぼバイクにまたがって帰ろうとした背中に、母が「かあちゃんどうやいね、ちゃんと食べとるかいね、どっか痛いところないかいね?」と聞いた。とうちゃんは「なーん、あんまり食べん」とちょっと疲れた顔をした。でもちょっと照れ笑いしたように見えた。三日と明けずかあちゃんの介護に病院へ通っている。

こっそり母の言葉に感激した。状態が悪かったら気まずいから「かあちゃんどうやいね」と声をかけられない私とは全く違う、相手を本当に気遣う暖かい言葉がかけれる母をひさびさ尊敬した。