カズヤ

住職は七回忌の法事だった。一つ下で弟みたいな子だった。ある日、たまたま試供品のファンデを塗りたくっていた際、コンビニであって、「おばさんみたい!」と叱られた。それから試供品を塗りたくるのはやめ、必ず自分の肌色にあったものを使っている。弟だから姉ちゃんにはちゃんとしていてほしかったんだろうな。その後姉ちゃんはしばらくへそをまげた。もう話せなくなってから「あの時はありがとう」って思うなんて。