どのぐらいの被ばくまで大丈夫か?

「どのぐらいの被ばくまで大丈夫か?」に問いには、3月11日まで「一般人1年1ミリシーベルト以下」という「日本の法律」で決まっていた数値があった。文部科学省は21日、学校の校舎・校庭等の利用判断の暫定的な目安を年間20ミリシーベルト以下とする発表を行った。子どもが10ミリ20ミリシーベルト被爆することが目安だなんて、やはり危険。

原発 緊急情報(61) 数値は一つ! 医療、職業、一般(takeda.net)
http://takedanet.com/2011/04/61_161b.html
「どのぐらいの被ばくまで大丈夫か?」と多くの人が疑問に思っています。メディアも「数値が多くて何が正しいか判らない」と言っています.
でも、数値は一つしか無く、考え方も一つしかありません。
それは、すでに「日本の法律」で決まっていて「原子力放射線の専門家」が3月11日まで「これが正しい」と行ってきた数値です.
だから、そこで定められた数値は「原子力安全委員会」や「文科省」でも変更することはできませんし、まして、何も関係も権限もない「保安院」などはその数値と離れて「健康に影響が無い」などと口を挟むことはできません。つまり、
1. 一般人 1年1ミリシーベルト以下
2. 職業人 1年20ミリシーベルト以下(特例あり)
3. 医療  放射線あびる損失が治療の効果を下回る範囲
4.管理  3ヶ月で1.3ミリシーベルト以下
ということです。これしか数値はありません。
この数値が「間違っている」という人(政府、安全委員会、文科省、専門家、パフォーマンスをする人など)は、何らかの理由で「ウソ」を言う必要がある人です.
(大事だけど中略)
だから、東電のミスで無理矢理被爆する子供が20ミリシーベルトなどあり得ないのです.
一般人の1ミリシーベルトの限度を無視して良いと発言している人は、
1.法律や国際勧告を知らないか、
2.放射線医療機器メーカーからお金をもらっているか(医師)、
3. 福島の子供の命を守るのが面倒なのか(文科省)、
4. パフォーマンスで得をしたいか、
5. 政府から脅されて自分の職務を捨てたか(官吏、専門家)、
のどれかと思います.
そんなことで私たちの大切な子供が被害を受けることを許すわけにはいきません。
頭をハッキリ整理して、「数値は一つしか無い」ということを再確認したいと思います。
(なお、「非常時の暫定値」というのは、事故で被ばくが避けられず、逃げる手段が無い場合で、かつ長い期間では1ミリシーベルトを守ることが前提です.)
平成23年4月23日 午前10時 執筆)武田邦彦