母の特技
昨日母は自分の丈よりはるかに大きい幅80cm×縦240cmの演題を二枚書いた。お兄ちゃんはでかい紙を切るのを快く手伝って、書けない私と住職は並んで見て感嘆し、叔母も来て、皆で褒め称えた。
定年退職になって二年の母。仕事をしていたときは、式次第、賞状、幕を書くなど頼まれて書いていたようだった。スピーチも得意で発表を何度となくしていた。家にいるとそれらの特技を発揮することはほとんどない。
母は謙遜したが私たちは心から褒め続けた。得意なことで褒められたり喜ばれたりするのはうれしいことに違いない。
二階にマイキッチンを作ることにしてから、そのことにおもしろくない母とはずっと冷戦状態だったが、この一件(演題を書くこと)で凍解した。なぜかしばらくわからなかったが、なんとなくわかった。
母が張り切って書いてくれた素晴らしい演題、今から朝一番で届けようと思う。