追記 人心の至奥より出ずる至盛の要求の為に宗教あるなり。

パンの為、職責の為、人道の為、国家の為、富国強兵の為、功名栄華の為に宗教あるにはあらざるなり。人心の至奥より出ずる至盛の要求の為に宗教あるなり。宗教求むべし。宗教は求むる所なし。

(宗教をもってなにごとかをもとめるということはない。清沢満之先生の言葉の引用)
だからわれわれはその人間の根源的要求において宗教を求めなくてはならない。しかし宗教をもってなにごとかを求めるということはないのだ。こう言い切って下さっていることが、実はこの第十四条で「一念に八十億劫の重罪を滅すと信ずべし」という、この主張の持っている根っこにある問題(抄出)
歎異抄講話3 高倉会館法話集』著者:廣瀬杲 発行:法蔵館 より