たくさんのお葬式

お昼に葬式があった。
願以此功徳が終わった後もたくさんの人が焼香に並んだ。


僧侶は導師とサソウ以外三人女性で、いつもより大きな声を出さなければならなかった。私が。
女性の声がメインになる葬式は居心地が悪い。しかし、頼りになる男声がないからいたしかたない。精一杯勤めた。


亡くなったかたは人徳のあるかたで、月参りに行く先々で別れを悔やまれていた。その人は手先がたいへん器用で、趣味で大きな門松を作ったという。門松を飾った研修館が葬儀会場となった。考えなくていいのだろうけど、来年は作る人がいるのだろうか。
村の人々はその人のことを門松の頃にいつも想い出されるに違いない。