お通夜と間違える。

「今日もお通夜だ!」と慌しい一日だった。夕方、導師である○○寺住職さんに「送り迎えしますよ」と電話した。「明日だよ!」とおっしゃったから、「いいえ、私も呼ばれたんですよ、六時半に迎えにいきます」といった。

六時半に迎えにいく、「どこへいくの?方向が違うよ、家でするんだよ」といわれて、そうですか、と家へ向かう。お経は『阿弥陀経あみだきょう』だった。お通夜では『正信偈しょうしんげ』のことが多いから、経本を持っていかず、住職さんのもっているカナなし『阿弥陀経』を覗き見しながら、なんとかお経をあげた。「がんにーしくどーくぅぅ」と回向(えこう)があがった。これをやるとお勤めが終わるはず。

お勤め後、恐る恐るたずねる「ひ、七時から『正信偈』をあげるんですか?」「いや、今日はこれでいいんだ。」といって通夜説法される様子もない。・・・「あ、そうか、今夜は仮通夜(かりつや)なんですね、ごめんなさい、勘違いして、今夜も来てしまいました!」「心があればお参りすればいいんですよ」と住職さんがおっしゃった。「はい、明日また参ります!」ということで、お通夜が三日続くようなことになってしまった。ちょっと情けなくて笑える。