葬式が終わった。

葬式が終わった。朝から月参りに行って、お隣の寺へ行き、エクセルで作った収支決算書を香儀帳に書きいれた。「香儀」とは、寺方の「御香典」みたいなもの。式司さんから、よくやってくれて助かった、と褒められた。きっと先に浄土へ還っていった住職さんも父も喜んでくれていることだろう。
寺が密集している私たちの地区では、相導師・相式司という繋がりがあり、お互いに導師をする寺、式司をする寺が決まっている。今回相式司寺が相次いで葬式を執り行った。そしてどちらも同じ方に式司をお願いすることとなった。
私がした一番大きな仕事は、地区の相場を提案することができたこと。それは式司さんがごく親しい人であったから申し出ることができたのだか、余命宣告された住職さんが遺言のように、これまでの当地区の葬儀の法礼の記録を書き遺してくれたことが大きい。データは平成5年から、平成16年、18年、そして父の葬儀の平成14年のものと5件揃えた。もちろん失礼のないように先輩方にも意見を仰いだ。時代を反映させることも必要だと思う。当寺祖母の葬儀のように大幅に相場が違うと、今後大変なことになってくる。寺だけでは生活できない小さな寺ばかりなのだから。
これから報恩講参会で忙しくなるが、二つの葬儀で学んだたくさんのことをタイムテーブル形式で書きとめておこうと思う。地区の葬儀は自分たちでやっていけるように。それが育てて守っていただいた恩返し。