鼻の黒いところがいや。

ソフトバンクのCMを見ながら聞いた。「ねぇ、なんで犬が嫌いなの?」。私の周りで犬が嫌いなのは彼女だけ。小さいとき、子どもが大好きなハスキーに背後から押し倒された。それはもうあっという間の出来事で、予想より犬の鎖は長くて、予想より娘の逃げ足は遅く、走って逃げる子ウサギがつかまって喰われるような情景だった。犬が怖いなら逃げるべきでない。
学生の頃、黒谷(京都)で野犬に囲まれた時があった。薄暗い夕方で、犬好きな私もちょっとひるんだが、犬をこわがらせないように声をかけ続けて、なんとか脱出できたことがある。

「鼻の黒いところがいや。」と、彼女は言った。娘が犬好きになる日は来るのだろうか。トナカイは「鼻が赤いから」かわいいのだと言う、小学二年の冬。このわけのわからなさが「女の子」になってきたな・・・と感じる。