「登高座作法の流れ(数珠の置き方・巻式の所作法)」

伽陀「稽首天人」の二句目で自らの草鞋をなおす
三句目の第六自「楽」の中淘で中啓を持ち起座
四句目の頭にかかるころ礼盤正面へ

「登高座作法の流れ(数珠の置き方・巻式の所作法)」
瞻仰(せんごう) 懐啓
まずご本尊の前で直立し瞻仰(せんごう)して中啓を懐啓
把柄香炉 一拝
左足から前進して、上体を曲げて、右手を礼盤中央にあて、柄香炉をとり、胸の下に香炉をやや上向きにして持ち、右足より後退し、柄香炉を持ったまま、頭を下げ腰を突き出すようにしてまげながら蹲踞(そんきょ)
脱履
右足を右へ少しずらし、右の草鞋を脱いで、その足を中間の床の上におろし、左足を脱いで脱履し、礼盤の前に進み
置中啓
右斜め前に腰を落とし中啓を磬台の足内側に、ひらいた方を奥にして置く
登高座
正面を向き、右手を礼盤中央にあて、左右の順番に登る。
柄香炉を両手で胸の下中央に持ったまま、伽陀が終わるのを待つ。

登高座→置柄香炉  →手をいったん膝の上に置く
焼香 
左手を前卓にかけて焼香二握 
巻式文 
膝上でやや斜めに保つ 両手で表白まで巻きこむ 
前机の手前にのせて、おしやるようにもとの位置に戻す
把柄香炉
膝の上でたもつ
持撥 
柄香炉の柄と交差させ左手の親指で挟み、紐を三つ折りにして磬撥を握る
三礼 
三帰依文 「とうがんしゅじょう」で立つ 
撥を右膝側について、左ひざをたて 磬打
●一切恭敬 右ひざもたてる 蹲踞 ●磬打 撥を置く   
じきえぶ とうがんしゅじょう
自帰依仏 当願衆生 たいげ… ほつ…
自帰依法 当願衆生 じんにゅう… ちえ…
自帰依僧 当願衆生 とうり… いっさいむげ 蹲踞のまま磬打●
撥をついて、左、右ひざの順に座る
持撥 
座ってから柄香炉と撥を平行に持ち唄文
唄文 
(暗記)如来妙色身 世間無与等 一切法常身 是故我帰依 
にょらいみょうしきしん せけんむよとう いっさいほうじょうしん ぜこがきえ●

置柄香炉 
置数珠 念珠を四匝にして上部を左に持って房を右手で持って添える
衣をなおす 大威儀→小威儀→袖おりこむ


式初段
読んだら次読むところまで巻き、置く
念仏修行の
伽陀
伽陀が始まったら数珠をとる、手は膝
 若非釈迦 
念仏
二回目くらいで合掌する
九回目で合掌を解き、数珠を四匝にして脇机に置く
念仏が終わると拝読


式二段
読んだら次読むところまで巻き、置く
悪事悪世界の
伽陀
伽陀が始まったら数珠をとる、手は膝
 世尊説法
念仏
二回目くらいで合掌する
九回目で合掌を解き、数珠を四匝にして脇机に置く
念仏が終わると拝読


式三段 
廟堂にひざまずいて
伽陀  
「億」で合掌する
 身心毛孔
念仏
二回目くらいで合掌をとく
別回向
撥と式文を平行に、二句ずつ微音で誦して、一磬(チーン)を下す 終わったら巻き納め
撥を打釘にかける ひもの結び目が外陣になるように


式嘆置換
右手で式文を手前に出し、左手を添えて嘆徳文の上を越さないように、左側に置き、両手で机の真ん中に整えて置く
焼香
左手を前卓にかけて焼香一握。香盒の蓋を閉じる→火車香炉の蓋も閉じる
(焼香の時は数珠を持つ)
巻嘆徳文
(数珠を持ったまま)
嘆徳文をとり、第一行まで巻いて、式文の右側に置く。威儀を整えて、念仏を一遍聞き、「ブ」で、(左に首をかしげ)式間念仏者に向かって軽く頭を下げる。
ここまで念仏が続く
数珠を四匝にして脇机に置く
嘆徳文
念仏が終わって、嘆徳文拝読。片巻。
拝読し終わったら、両手で巻き納め、左手を頭の方、右手を手前にして持ち、恭しくいただく。

伽陀
 直入弥陀
「直入弥陀」の間いただく、五字目「大」にかかって、上体を起こし、式文の右側に戻す。
左手で脇机の数珠をとる
下高座
助音がはじまって、柄香炉をとり、膝上中央に持つ。
右手を礼盤中央にあて、右膝左膝の順番に下りる。
礼盤の前に蹲踞(そんきょ・一旦お尻を下げる)して、立つ。
右足、左足の順に下がる。右足を草鞋の真ん中に入れて、まず左足を履き、右足を履く
三拝
二拝(蹲踞)して、半歩さがって(右足→左足の順)、一拝(蹲踞)する
置柄香炉
左足から、礼盤の前へ行き、左足から前進して、上体を曲げて、右手を礼盤中央にあて、柄香炉を脇机に置く(戻す)
持中啓
右斜向きに蹲踞して、中啓をとる。正面に向かって立つ。
右足、左足の順に「脱履」の場所まで下がる。
復座
瞻仰(せんごう)し、頭礼する ←忘れやすい
復座へ